いま の相場とオーバーシュート
10月2日(mon)の前場は、おもしろい相場だったので、振り返ってみようと思います。
まず、9月の最終週からの相場をみておきます。

9/25(mon)から、この週はじり貧で、基本下落相場になっていましたね。
なぜ下げていたかというと、米国の理由が大きかったようです。
中国や欧州をはじめとする景気減速、米長期金利上昇、政府機関閉鎖のリスクも表面化、
などが大きな理由になるでしょう。
この中で、米政府機関閉鎖に関しては、9/30(sat)の年度末ギリギリで、つなぎ予算が成立し、
ひとまず11月中旬までとはいえ、閉鎖が回避されたことを好感し、今週の相場に入るわけです。
先週までは、2週間かけて、33533円から31857円まで1676円下落。
先週の1週間だけでも、32678円から31857円まで821円下落。
月が替わり、10/2(mon)の相場を詳しく見てゆきます。

前場から、みるみる上昇しました。9時30分過ぎには、高値で32366まで上昇します。この時点で、前営業日である
9/29(fri)に対して509円高になっていました。
この時点で、2週間も下がり続けた理由の中の、ただ一つ、政府機関閉鎖の懸念が遠ざかった(消えたわけではない)ことだけが、週が変わって変化したことです。
「その理由だけで」、500円も上がるのは解せません。
政府機関の閉鎖は一時的で、かつ比較的小さな懸念であり、それに対して、欧州や中国景気の減速は長期に渡る大きな懸念です。
また、長期金利の上昇は、米景気の足かせになり、そもそも株式から債券への資金の流れが起こりやすくなるので、米株式市場には大きな懸念です。
つまり、小さな理由を通り過ぎただけであるので、そんなことで500円も上がるのは、
どうかんがえても上がりすぎ、つまりオーバーシュートと考えるのが妥当でしょう。
そう考えることができた人は、10/2の前場の高値に至る前に、売りから入る、ということができたと思います。
実際、10/2の相場は、後場に入り一気に下げてしまい、前場の上昇を帳消しにしました。
実に500円もの値幅の、行ってこい、になっています。
こうした、大きく動く日というのは、上げであれ、下げであれ、オーバーシュートしやすい傾向があり、相場の上げ下げの要因を積み上げて整理しておくと、相場の短い時間のひずみ、つまりオーバーシュートを利用して、ひと儲けしやすくなります。