From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
おはようございます。
「8月も中旬を過ぎ、夏も終盤ですね。
暑い夏ですが、この暑さも、
そろそろ、終わりを迎え秋になります。」
この短い3行の文章を「」でくくりました。
重要な事実、もしくは経験則が入っています。
いまは暑いのだけど、
そろそろ、終わりだろう、と。
なぜ、終わりだろうと
判断できるのでしょうか?
-だって、地球は地軸を傾けて公転しています。
その影響で南中高度が高くなるのが北半球の夏、
交点している限り南中高度は
徐々に低くなり秋になるからです-
そこまで考えなくても、毎年のことなので、
夏の次は秋、そして冬。
すっかり常識として
我々のからだに入り込んでいますね。
さて、今回は、今年の株価の推移を、
日米を併せて見ていきましょう。
株価指数は、年初を100として
日米を比較しやすくしています。
合わせてプロットしたのは、
米国の中央銀行であるFRBが決定する誘導金利で
FFレートとも言われています。
このFFレートを決める日は、
それを決めるFOMCと委員会で決めますが、
会議の日は年間スケジュールで
公表されていますので、その日付も入れました。
(日本時間で日付をいれましたので、
半日進んでいます)
ざっと推移を見てみると、
こんなことに気が付きます。
日経平均は、
年初の高値にほぼ追いつきました。
米国はまだ年初の水準に
追い付いていません。
FFレートは、ある日を境に
突然階段のように上昇し、
その後は同じ値がしばらく続く
FFレートの上昇によって
株価指数は日米ともに大きく下落し、
やがて戻ってくる。
しかし、
FFレートがまた上昇するのに合わせて
また下落する、
という動きを繰り返していた
その繰り返しが、7月は起こらなかった。
こうした動きは、
相場を観るのに大きなヒントになります。
こうしたことがわかったら、
気が付いた事象を串刺しにして
総合的に理由を考えてゆきます。
こんな感じです。
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株価は3月の下げと6月の下げが
大きかったのですが、
3月は最初の利上げの後の下げなので、
まだ慣れておらず、
大きく反応した(のではないか)。
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6月は、利上げ幅が特に大きかったので、
株式市場のショックも大きく、
大きく下げた(のではないか)。
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7月も、6月と同じく金利は大きく上げたが、
6月の利上げの時に7月も同じだけ上げるぞ、
と、既にわかっていたので、
もはや、株式市場は動じなかった。
相場が、利上げに慣れてきたから(ではないか)。
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こうして考えてみると、
今年は株式相場は
FOMCに振り回されてきたのがわかります。
FOMCは今後も何回かあって、
その度に利上げが行われることが
既にわかっています。
しかし、大きな利上げは終わっています。
次回のFOMCは9月22日ですが、
6月や7月を超える利上げは
行われないと言われています。
多分、9月以降は小幅な利上げが続くでしょう。
(その態度が明確になるのは、
8月のジャクソンホールでのシンポジウム)
ここまでは、既にわかっています。
であれば、株価はどうなるか?
答えを出すのは、
難しくはないかと思います。
夏の次は秋になる。それは既にわかっている。
これと同じことですね。
株価は、上がりやすい局面が続くと思います。
奥村尚