今回の日経平均の上昇は、2020年3月から始まっているという見方もできます。
しかし、この上昇は、2021年9月でいったん終了し、2022年末まで、もみ合いながらも
トレンドとしては下落していますね。
ですから、このblogでは、2つのバブルを分けています。
2020年3月(安値16552)から、2021年9月(高値30670)までの上昇率は、
1年半で85%でした。すごい上昇でした。
そして、2023年1月から再び上昇し、今に至っています。
2023年1月(安値25716)から、2024年7月(高値41580)の上昇率は、
1年半で62%。これまた、凄い上昇です。
この2つのバブルで、大きく異なるのは、TOPIXです。
長期推移を、みてみましょう
TOPIXは、前回のバブル、日経平均が高値をつけた2021年9月の段階でも、
2118であり、バブルの最高値2884を上回ってはいないかったのです。
しかし、今のバブルは違います。
この7月に、過去の最高値2884を超え2898に達しました。
なぜこんなに上がってきたのでしょうか。
日本だけではなく、世界中が上がっているという言い方もできます。
世界的にバブっている。
でも、日本が一番上がっているのです。
その理由は何でしょうか?
ひとつは、特に米国に比較すると、時価総額換算では、日本企業が割安であることです。
たとえば、世界で最もクルマを売っているのはトヨタです。
日本では最大の価値がある企業ですが、その1/6も売っていないテスラは、トヨタより
時価総額が上です。
ちなみに、自動車セクターで、時価総額世界1位はテスラ、2位はトヨタ、3位はBYDです。
日本2位の台数を売る日産の20倍もの時価総額がトヨタにはあるのです。
そのトヨタにして、テスラが上。
テスラが割高とも言えますが、米国から見る限り、どうしてもトヨタが安い、になるのです。
今は円安ですから、ドルからみると、1ドルで160円近い買い物ができる日本は、なんでも安い。
重厚長大、あるいは、重化学工業株が最近上昇を続けているのも、そうした理由でしょう。
また、失われた30年という日本経済と言われますが、企業個々にみると、特許なり
販売網なりがきちんとあり、存在価値がある。
企業利益という点でも、みるものがある、というわけです。
そろそろ円安の流れが反転し、今までより円高になってゆくであろう状況の中で、
今高値にある日本株が、今後どうなるか。
これは、いずれ掘り下げていこうと思います。