2016年-2018年のバブル①
前回までは、2014年のバブル相場について書きました。
今回は、2016年後半-2018年1月までのバブルについて書いてみます。
けっこう重要なイベントもあったので、2回に分けて掘り下げてみます。
このバブルを語るには、2016年の前半を理解しておく必要があります。
2016年は、中国経済が減速し原油価格が下落、ブレクジット国民投票、米大統領選があった年です。
ちなみに、5月にG7伊勢志摩サミットが開催されました。
サミットに先行して財務大臣中央銀行総裁会合もありました。
株式相場をみると、こうしたイベントに応じて、大きな下落がいくつもありました。
みてみましょう。
1月、年初から国の経済指標悪化をきっかけに上海株が急落、世界に伝搬し下落気味な基調となりました。
日銀はテコ入れのため、マイナス金利を導入(1/29)しましたがまったく効かず、
日経平均は2月に1万5千円を割り込みます。
この頃のドル円相場もみておきましょう。
わかりやすいようにNK225も合わせてプロットしています。
特に大きなイベント2つは、時期を差し込んでいます。
明らかに、円高に進んだ2016年後半は、日経平均はイマイチの推移であったことがわかります。
なにせ、120円だったドル円が、半年で100円になったのです。
なぜ円高になったのでしょうか。
この当時の円は、国際経済のリスクが増大する際に、ヘッジポジションをとるために
買われる傾向が強かったのです。
本来は、イザというときのドル買いであったのですが、いつのまにか、それが円に変わっていったのですね。
中国経済悪化のリスク、原油価格下落のリスク、米景気不透明のリスク、ブレクジットのリスク、などなどの理由があって、円が買われたということになります。
そして、なんといっても6月のブレクジット選挙、および、11月の米大統領選挙です。
どちらも、結果が判明した瞬間に、株価は大きく下落してことを覚えている人も多いことでしょう。
しかし、6月も11月も、その後株価は復調しています。
つまり、あわてて損切りをしたひとは、判断ミスをやらかしたことになります。
大きく下落している最中には、あわてて損切りすることは失敗しやすいのですが、この時も、それが当てはまりました。
<続く>