昨年から今年にかけての日本株価上昇は、いくつかの大きな理由があります。
いま株価が落ち着いている(もしくは調整段階の)状況ですね。
こうした時こそ、今後どうなるのか、ゆっくり考えてみるのも良いかと思います。
そこで、今回はその切り口を作ってみます。
直近3カ月の日欧米の主要指数の推移を、みてみましょう。
米国の指数はNasdaq総合とNYdow、欧州は独DAX、日本はNK225(日経平均)を使って、3カ月前を0(%)として推移をプロットしています。
共通点が見えてきますね。
全部の指数をみると、見事に位相をそろえています。
上がってきたときも、下げた時も。
今の相場が、米国の上昇の余波を受けてのものであるのはひとつの要素であるとは思いますが、これを観ると、案外その要素は大きくないことにも気が付きます。
3カ月前から一番伸びてきたのはNK225です。
実に最大14.8%も上昇しました。
次はDAXです。
11.3%上昇しています。
NYdowはたかだか6.5%でした。
NYは好調ではありましたが、日欧はその倍くらい高いリターンを得ていたことになります。
そして、その高い位置ですが、時期的にだいたい合致します。
その山のピークが、3月最後の週です。
その後、同じような速度で、4つの指数すべてが下げてきました。
この4つの指数の中では、NK225は最も大きく下げました。
が、それでもまだ、最も高い位置(3カ月で8%)上がっているという状況です。
NYdowなんて、完全に「行ってこい」になっていますね。
同じ理由で下げたとすると、
「3月最後の週に、日欧米共通の「何か」の理由があり、皆同じように下げてきた」
ようにも見えます。
もしくは、何かの理由がリーダーであるNYdowかNasdaqに起こり、それが世界に伝搬したのかもしれません。
その答えはありません。
が、その答えを自分なりに持っておくことで、今後どこまで下げてゆくのか、あるいは、いつごろまで下げてゆくのか、を予想する重要な手掛かりになります。
こうした、相場を観る、読む力というものを、思考トレーニングで積み上げるのには、今はとても良い時期という気がしています。