奥村式資産運用術

止まらない日経平均の勢い

7月に入りましたね。

今年度に入ってからの日本株、
特に日経平均は
目を見張るものがありましたが

今月に入っても
その勢いは止まらず

現在進行形で
今後も目を見張る展開が起きています。

ここで
4月初を0とする相対的な推移を
日欧米でみておきましょう。

この推移を見て
少しばかり驚くのではないでしょうか。

なんと、日経平均は
今年度(4月)に入って

まだ3カ月余りしか
経過していないにも関わらず
リターンは2割弱まで上げています。

これに対し、
米国はイーブンです。

5月末までは
マイナスでの推移の時期が
多かったのですが

6月に入ってわずかに回復。

現状はわずかにプラスで
2%強のリターン、

この3カ月では、総合的には
上がりも下がりもせず
といったところです。

欧州の代表として
独DAXをプロットしましたが、

どちらかというと
米国に近いものです。

ただ、マイナスでの推移はせず
一応わずかながらのプラスの推移で、
現状4%弱のリターンですね。

日本株ばかりが強い、という
およそ今まで経験したことのない状況が
4月以降ずっと続いているわけです。

この流れは続くのでしょうか?

株価が決まる基本に戻って
考えてみましょう。

この定式ですね。

株価= 儲け × 買いたい気持ち

これを見る限り
株価が強いということは、

2つに分けた要素のどちらかは
少なくとも大きくなっています。

つまり、日本株の儲けが大きくなっているか、
買いたい気持ちが大きくなっているはずです。

儲けを示すEPS(一株当たりの利益)は
今年度の予想利益としては
会社予想ベースでは、あまり大きく上がっていません。

つまり、儲けという要素は、
昨年度とあまり変わっていないのです。

ということは、
買いたい気持ちが大きくなった
ことを意味します。

幾度か書いていますが、
外国人投資家の大きな買い越しは、
買いたい気持ちが上昇します。

この買い越しというのは
1週間単位で発表される
いわゆる短期の受給ですが

間違いなく現在はポジティブです。

中長期的には、政府が試みる

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NISA制度の拡大による
 株式投資の推進
東証が企業に要請している
 基本効率見直し
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なども買いたい気持ちが上昇します。

株式市場は
1年先をみて動くとされていますが

中長期的に上昇するということを
皆が信じているのであれば
いますでに上昇を始めているはずです。

いずれにしても、
「欧米は買いたくない、日本は買いたい。」
という気持ちが

いまの世界の株式市場を
支配していることがわかります。

奥村尚