奥村式資産運用術
5月のアノマリー
From:奥村尚東京のオフィスより、、、
あっという間に4月も終わりそうですね。そして5月を迎えます。
5月といえば、有名なアノマリーがあります。
ーーーーーーーーーーーーーSell in May and go away,don’t come back untill St.Leager day.ーーーーーーーーーーーーー
5月には株を売って、9月第2土曜までは戻ってくるなというアノマリーです。
このアノマリーは、5月に株価はピークをつけ、9月半ばまで下げ続ける。
その後また上がり始め、翌年5月にピークをつけ、
また下げるというサイクルがあることを示唆しています。
アノマリーとは、うまく理屈では説明できないが、
知られている事象ということになるでしょう。
でも、知られているだけで、それが本当かどうかはわかっていないという意味でもあります。
このアノマリーの真偽は、統計を取るとわかるはずなのですが、その統計の判断は難しいのです。
なにが難しいかというと、5月は1年に1回しかないので、
20回のサンプルを取るのに20年もかかります。
そんなに昔にさかのぼって統計をとっても、参考にしづらい。
なぜなら、20年前の相場まで参考にして普段はトレードしませんよね?
いろいろ考えましたが、ここでは10年ごとに年代を区切って、
その年代ではどうであったかをグラフに落としてみることにしました。
1950年代(Y1950-Y1959)から、2020年代まで9本ありますので、見てみましょう。
これを見て分かるのは、それぞれの年代(=10年間の平均)で見る限り、
5月にピークをつけ9月まで下がり、
その後上がってゆく傾向があることは認められない、ということです。
強いていえば1990’s はその傾向がわずかにありますが、
それが唯一でしかも大した下げではない。
それよりも、これを見て気が付くことがあります。
10年という単位で下がっている年代はただの1度もないという事実です。
長い目で投資をするということがいかに確実であるかが分かるデータとなりました。
奥村尚