奥村式資産運用術
ウクライナ後の相場
From:奥村尚東京のオフィスより、、、
2月24日、ロシアはウクライナに侵攻しました。
相場も崩れ、全面安の様相にもなりましたが、
その後回復、今に至っています。
その間の流れを見ておきましょう。
2月21日を0%として、日欧米の代表的な株価指数をプロットしました。
横棒は、侵攻前日の株価の位置です。
既に日経平均もNYダウも侵攻直前の株価を回復しています。
さすがにドイツは直ぐ近隣国なので、まだ回復しきれてはいませんが、
それでも、あと1%程度上昇すると、回復位置に到達します。
だからどうした?
状況は改善していないじゃないか、まだ戦争は終わっていないぞ。
という声も聞こえてきそうですが、、、
株式市場は、半年から1年先を見て相場を形成していると言いますから、
今の値そのものが、半年後の状況を示している
と相場は予想している事になりますね。
1か月もかからずに、相場は戻しているという事実にも注目しておく必要があります。
問題は、今後でしょう。
原油価格は、なんだかんだ言って結構上昇していますね。
そうすると、エネルギーコストが上昇しインフレが加速します.
原油高が原因となって景気後退になるという警告をしている経済学者やアナリストも多数います。
実際、1973年は原油価格は70%上昇し、狂乱物価となりました。
それを抑えようと、日銀は公定歩合を9%まで引き上げ、その金融引き締めによって
景気が後退、不況になりました。
確かに、1973年当時の日本は、消費者物価指数(前年同期比)が11%を越えました。
翌年には、なんと一気に23.2%まで上昇しました。
でも、この頃の日本は重化学工業主体、公害をまき散らしてモノを作っていた時代です。
エネルギー効率が悪い上に、エネルギーを使ってモノを作るだけの産業構造だったのです。
今はかなり違いますよね。
つまり、大丈夫でしょう。
たぶん不況にはなりません。
相場は下がらないでしょう、という事になります。
(ウクライナ戦争が大きく拡大していかない限りは、ですけど)
じゃ、上がるのか?
それはまた、別の機会にお伝えしようと思います。
奥村尚