奥村式資産運用術
From:奥村尚東京のオフィスより、、、
2021年11月3日(水)11月米連邦公開市場委員会(FOMC)がありました。
今年に入ってから、最も重大なトピックであるテーパリングの議論があり、
FOMCのたびに市場は疑心暗鬼になっていて、
5月や9月には、大きな下落を伴っていた問題です。
テーパリングとは、先細るという意味ですが、
金融緩和のために市場にジャブジャブ流し込んでいるお金の量を少しづつ先ぼらせて
最終的にはゼロにする
という意味があります。
今のFRBは特にパウエル議長を中心としてハト派と呼ばれる
ソフトランディングをさせたい派閥が主流です。
テーパリングの準備をすすめながらも、辛抱強く市場と対話をし、そして、十分に前もってアナウンスしてきたかいがあって、
全く波乱なくむしろよくぞ言ってくれた安心感が広がり
株価が力強く上昇を始めました。
普通はテーパリングをするとその先には利上げがあるのが通常なのですが、
特に今回はFRBは、利上げとは関係ない事を明確に添え述べており、
完璧なFOMCでした。
これを受けて、
米国金利はむしろ下落しました。
結果、日本円は強くなっています。
米株は上昇しました。
SP500やNYdow、NASDAQ指数は、過去最高値更新のニュースが連日のように飛び込んできます。
あまりに急激に上げてきたので、そろそろ下落するであろうという警戒感も強くなっていますし、
米景気が実は好調ではないからブレーキがかかるという見方も出てきました。
好景気なのではなく、
不景気下の物価上昇=スタグフレーションではないか、
という見方です。
しかし、
これから12月に近くなるにつれて始まる年末商戦は、
全米小売業協会が前年比1割upの見込みを発表しています。
年末商戦は、小売業界の3-4割を占めますが、クリスマス商戦が中心ですから大半が個人消費です。
米国のGDPの7割を個人消費が占めますから
エイヤで計算すると米GDPの1/4は、年末商戦だけで決定されるわけです。
昨年の反動もあり、今年は盛り上がるものと期待されているわけです。
景況感は回復していますので、気持ちもよくなり、
株価がズンズンあがっているのもうなずけます。
欧州もにたような状況です。
独DAXは2008年以来の高値にならび、仏CACは過去最高値を更新しました。
ほぼ間違いなく、このムーヴメントは日本に反射してくるはずです。
今年は、良い年になるな、と思います。
奥村尚