From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
例年、今頃の時期になると、4-6期という
四半期の結果がわかってくるので、
今年度の予想が見えてきます。
日本では1Qですが、米国だと、
6月は2Qの終わりでもあるので、
1年の半分が終わることになります。
米SP500採用銘柄の多くは12月決算ですが、
既に1-3月期(1Q)決算発表を終えており、
そのうち、9割の企業が事前の
アナリストコンセンサスを上回りました。
最新のデータ(sourceリフィニティブ)によると、
一株当たり利益は、
今年度は189.6ドル
2022年は212.1ドル
2023年は231.3ドル
となっています。
2019年度から2023年度までを
一覧にしておきます。
SP500株価は年末値ですが、
2021年は6月7日を用いました。
2022年以降は2021年6月時点の
PERが変わらない場合の予想値です。
利益の成長率も計算してみましたが、
2021年は実に37%超の成長が
予想されている事になります。
昨年の大きなマイナス成長の反動もありますが、
それにしても、相当に凄い成長率です。
米株式市場も、ワクチンのおかげで
経済正常化が目に見えて改善しており、
ハイテク株は相変わらずの強さをみせる中、
カジノやクルーズを中心としたレジャー関連、
外食関連も上昇を始めています。
これに対し、日本も善戦していますが、
成長率という点において、米国のような
迫力のある数字にはなりません。
米国と同様の数字を、マクロ経済、
GDP、アナリスト予想から導出する
こともできますが、
そうした数字をかき集めて導出するのは
手間がかかります。
日本の株価を予想するだけであれば、
一番簡単なのは、SP500とTOPIXの
相関を利用することです。
過去1年の日米株価指数(SP500とTOPIX)の
関係はこのようになっています。
表に数式もいれておきます。
Xに、SP500を代入するとYが出ます。
Yとは、TOPIXの予想値です。
その予測精度は、
決定係数 R^2で説明できるのですが、
0.887というのは、大変に高い数字です。
1.00が満点の中、88.7%という意味で、
このルートをとったものが相関係数と呼ばれます。
ちなみに、相関係数は0.94を越えますので、
ほぼ完全な相関を持つことになります。
これは、
ものすごく信頼できる推計式である
と言い切ることができそうです。
この数式によると、
2022年末には、TOPIXは、2197
2023年末には、TOPIXは、2370
という予想が出ます。
これに、現在のNT倍率(6/7時点で14.80)
を乗じると日経平均の予想もできます。
2022年末には、日経平均株価は、32515
2023年末には、日経平均株価は、35080
という数字になりました。
根拠のある数字ですから、明るい話ですね。
奥村尚