奥村式資産運用術

アメリカ相場に日本の相場が影響される理由

From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

今年の正月を100として
NYダウとNK225の騰落を
合わせて眺めると、

いろいろな発見があります。

まずはご覧ください。

途中までは同じように上がってきています。

上げ下げの状況も似ていて、
同じ理由で相場がシンクロしていた
のがわかります。

当初はNK225の方が好調でした。

形勢が逆転したのは、3月中旬です。

楕円で囲った①の部分です。

日本は、米国の下げ 1 に対して
3.37 と大きく下落しました(終値ベース)。

言い換えると、

米国は日本の下落の 30%程度
しか下落しなかかった事になります。

グラフが交差していますので、
この頃から、NK225は、
NYダウに負け始めました。

また、この時からNK225は
下落に向かっています。

いつものごとく、
日本の方が大きく下げた格好です。

同じようなことが5月中旬にもおきました。

楕円で囲った②の部分です。

この時は、米国 1 に対して
1.78 と大きく下落しました(終値ベース)。

米国は、日本の下げの 56%しか
下落しなかったことになります。

その他にも、同じような感じで、

つまり、

米国も日本も下げるときは
同じタイミングですが、
日本の方が大きく米国より下げた

ということが、いろいろな時点で
見て取れるでしょう。

しかも、大きく下げた数回は、

ほぼ常に、米国の理由で下げています。

主に、インフレとか、金融政策の
特に金利上昇の不安というものでした。

米国の金利ですから、
米株が反応するのは当然ですが、
米株以上に日本株が反応してしまった、

ということです。

米国の金融事情で他国が下げるというのは、
日本だけが特殊というわけではありません。

欧米も同じように下げることは多いのですが、
日本は米国の相場反応が米国より増幅される
という点で特殊です。

理由は簡単です。

東証の売買代金では外国人シェアが7割だから

です。

日経平均225社のバスケットトレード、
あるいは先物取引では8割もシェアがあるのです。

今後の外国人の動向をとらえるのは、
相場を観るうえで欠かせませんね。

東証のサイトで公開されていますので、
時間があるときにでも数字を確認する
と良いでしょう。

投資部門別売買状況(JPX):
https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/investor-type/index.html

奥村尚