奥村式資産運用術

33年ぶりの高値、今後は?

From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

2020年、コロナ後に
日経平均が2万円の大台に乗せたのは、
4月30日のことでした。

それ以降の歩みは、
皆さんもご存じのとおり、

絶好調です。

2万5千円台という水準は、
過去、昭和のバブル時期まで
さかのぼる必要があるほど、

しばらくぶりのことであり、
これは1987年以来、33年ぶりです。

つまり、この水準で売買したことが
33年間なかったということです。

この水準で株を買った人は
いないに近いですね。

したがって、売り圧力はありません。

では、1987年は、
2万円からどのように3万円に
乗せていったのでしょうか。

1987年は、2月19日にはじめて
引け値ベースで2万円台に乗せます。

この日を一日目として数えると、
その後、多少の下げはあったものの、
2万5千円までは順調に上昇しました。

1987年の推移をみると、187日目に、
大きな暴落があったことに気が付いた
と思います。

1987年10月のブラックマンデーです。

ブラックマンデーは、
香港市場からスタートし、

欧州に伝搬、そして
米国に波及した大暴落の連鎖でした。

特に何かきっかけがあった
わけでもないのですが、

イラン・イラク戦争や
タンカー護衛中の米軍が
イランの石油施設を攻撃する

などの事件はありました。

中東情勢の緊迫で
原油市場の不安が増幅され、

株価に伝搬したのだと
後解釈されています。

ブラックマンデーで、
一気に2万1千円台まで下げて、

50営業日程度、
その水準で停滞しました。

しかし、241日目から、
再度上昇をはじめました。

こんどは、下げらしい下げもなく、
再度2万5千円に着いたのが280日目。

そして、
497日目まで一気に上げ続け、
3万円台にたどり着きます。

2020年は、コロナ後
初めて2万円台に戻した4月30日
を一日目としています。

2020年の株価を重ね合わせてみると、

とても面白いほど似た上がり方
をしていることに驚きます。

2020年の現在は、
ブラックマンデーのような
大暴落は原理的に起こりません。

現在、世界中の主要取引所では、
株価には値幅制限があります。

また、暴落になるまえに、
サーキットブレーカーが発動され、

取引がストップする制度
も採り入れられています。

だからといって

暴落が起こらない
わけではないのですが、

暴落からは、
二重にプロテクトされている
のですね。

しかも、

日欧米の中央銀行が今後もまだまだ、
追加緩和を行う用意をしています。

FED(FRBのことをFEDと呼びます)
には逆らうな。

日銀には逆らうな。
ECBには逆らうな。

いまや、中央銀行だけではなく、
世界中の政府がこぞって
お金をばらまいています。

中央銀行は、
マイナス金利をしてでも
金融緩和を進めています。

加えて、日銀は、
各国中央銀行に先駆けて、
株の購入をしています。

その予算、年間12兆円。

この9月は、外国人が
2兆円も売り越しましたが、

日銀のおかげで
ほとんど下がらずに済みました。

われらが日銀、まだまだ、
頑張り続ける事でしょう。

そうして、まだまだ、
株は上がり続けることでしょう。

奥村尚