奥村式資産運用術
From:奥村尚東京のオフィスより、、、
投資には、リスクはつきものですが、
では、そのリスクというものは、一体どういった正体でしょうか。
普通にリスクという言葉をつかっている人も、
その内容を説明できる人は少ないと思います。
金融商品一般に広げると複雑になるので、
東証1部上場株式に限定して話をしてゆきます。
東証一部に限定したのは以下の前提をつけるためです。
・倒産しない、・流動性は十分にある(売りたいときに売れる、買いたいときに買える)
この前提では、リスクとしては、株式特有の価格変動のリスクをもつだけ、となります。
ある銘柄、つまりある企業の株式は、
その企業のいろいろな事情に応じて、株式市場でその会社に対する評価がなされ、値がつきます。
その値というのが株価であり、刻一刻と市場で変化します。
その企業のいろいろな事情とは、たとえば、このようなものでしょう。
・新製品の発表・社長の退任や後退・不祥事・集団訴訟・本支社や工場などでの事故やトラブル・アナリストレーティングの変更・M&Aの発表
こうした事情で値がつくことは、わかりやすく納得できるものです。
この個別に存在する株式のリスクは、企業に固有のものであり、
固有リスク(もしくはアンシステマティックリスク)と呼びます。
会計士が行う株価算定では、Company Specific Risk という名前のリスクを考慮して算出しますが、
その時の考え方は、上記固有リスクの存在によるものです。
このリスクは、ポートフォリオを組むことで、除去することができます。
もっとも除去した結果のポートフォリオとは、
TOPIX株価指数になります。
株式の信用取引を行う場合、株価指数を取引する先物よりもリスクが大きくなるのは、
この理由によるものです。
したがって、一般的には、信用取引で売買するより、
指数先物を売買する方が合理的であり、
リスクは低いものになるのです。
リスクというのは、計算で出すことができ数字として示すものです。
いずれ、個別株と株式指数のリスクを、
数字で示してみたいと思います。
奥村尚