奥村式資産運用術

日本の借金がとんでもない状況でした

From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

おはようございます。

IMF(International Monetary Fund)
という機関は、国際通貨基金と訳されています。

国際貿易の促進、雇用と国民所得の増大、
為替の安定に寄与することを目的とした
国際機関です(日銀HPより)

第二次世界大戦中の1944年7月、
ブレトンウッズ会議にて創立を決め
1947年に業務を開始しました。

実際の業務は、サーベイランス
(監視というより リサーチ業務)が
中心となっています。

年に何度か、World Economic Outlook(WEO)
というレポートを公開しています。

国際経済に関するDBも合わせて
webで公開しており、
私もblogやレポートなどで
時々利用しています。

昨年10月のWEOでは、
世界の国々の政府部門の借金
(地方自治体も含むが実際は大半が国債)が
GDPの何倍になっているかを
データで発表しました。

ちなみにGDPは
国家のフローを表す指標で、

『日本国が得た儲け』

といえばわかりやすいでしょう。

GDPの前年との比率を
経済成長率と呼びます。

この比率は「借金 / GDP」の値ですが
借金は少ないほどよく、
GDPは大きいほど良いので、
比率は少ないほどよい(=健全な国)
ということになります。

さて、WEOのレポート日付は
2019年10月ですので昨年の秋ですが、

実際の借金のデータは2018年なので、
少し古いのですが世界各国と比較するには
これが最新の情報となります。

日本は、ぶっちぎりの単独首位です。

つまり、世界一
不健全な財務体質の国です。

なんと、GDP比
237%の借金があります。

2位スーダン(212%)
3位ギリシア(184%)

と続き、以下先進国のみフォーカスすると、

7位イタリア(132%)
10位ポルトガル(120%)
11位シンガポール(113%)
12位アメリカ(104%)
15位ベルギー(102%)
17位フランス(98%)
18位スペイン(97%)

となっています。

日本は2018年、政府部門の借金は
1,301,837(10億円) 、つまり、
1302兆円の借金がありました。

が、2019年には1326兆円に増えました。

24兆円増えたわけですが、
その時の予算は一般会計で
103兆円でした。

2020年は、コロナ対策として
2019年以上にお金をばらまいていて、
さらなる加速は必至です。

借金は、普通こつこつ返してゆくので、
少しづつ減ってゆくはずですが、
日本の借金は増える一方です。

国家予算の1/3を国債で賄っているためです。

どのように推移してきたか、見ておきましょう.

借金がここまで増えると普通は、
貸し手がこいつには踏み倒される
危険が高いから貸さない

と判断します。

したがって、それでも借りようとする借り手は、
金利を上げてでも借りようとするため
借金の金利が上がる。

つまり国債の利回り急上昇、
国債が暴落、というのが経済の原則です。

日本の場合、貸し手も
日本国民や日本企業が多く、
こうした原理が働きません。

だから、低金利がまかり通っている
ということになります。

国債は政府の借金であって、
国民の借金ではありません。

国民の私財を使って政府の借金を
返済するようなことはあり得ないのですが、
しかし、時々国民の貯蓄と国債残が
比較されることがあります。

政府が借金を返すために、
国民の財産を使う手が
(財産を差し止めたり増税したりする
特例措置を使えば)あるからでしょう。

返済計画があるなら、聞いてみたいものです。

財務省のHPにはありませんでしたから、
たぶん返済計画はないのですね。

この国、大丈夫か?

奥村尚