From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
「昨年後半から今年2020年までは
オリンピックイヤーだ」
ということでかなり景気に
期待が寄せられた時期でした。
しかし、現在はご存じのとおりです。
絶好調から一気に
奈落の底に落とされた
感じになりました。
リーマンの比ではない、と
多くのマスコミが大きく
取り上げらているのも
ご承知のとおりです。
1929年の世界恐慌に匹敵する、
と報道するTV番組もありました。
リーマン時との比較は以前に行いましたので
今回は1929年の恐慌時と比較してみます。
まず、当時の株式相場がどうであったか
確認してみましょう。
1929年の恐慌は10月28日の一日で
13%下げた暴落からスタートしていますので
ここでは、その1年前からチャートを作成しています。
当時のデータ入手の都合上、
月末終値で作成しました。
楕円で示した部分が
よく言及される暴落のパターンです。
かなり強烈な下げであることがわかります。
一日で引け値ベースで -12.8%、
その翌日またまた-11.7%の下げ
と記録されています。
しかし、よく見ると
暴落の直前まで相当な勢いで上昇をしたいた
ことにも気づくでしょう。
1924年5月に89.9ドルであったNYダウは、
あっという間に100ドルを超え、半年で
30%上昇する脅威のペースで上がり続けました。
この楕円の暴落は、
その上昇の調整のための下落
であったとも受け取れます。
実際、1930年3月にはほぼ
半値戻しを達成していますね。
問題は、その後の長く続く下落です。
1932年7月に41ドルまで下げた
と記録されています。
実にピークから9割引、
たった10%の水準まで
落ち込んでたということです。
このチャートを、現在の日経平均の
コロナ下落を重ね合わせてみると、
こうなります。
起点日は、1928年9月(NYダウ)
および、2018年12月(日経平均)です。
起点日の株価を100として、
推移を重ねています。
下げの迫力が違いますね。
コロナ相場は、間違っても
大恐慌と同列に比較できる
レベルには達していない
ことがわかります。
もし、日経平均が大恐慌時と同じように
下がると仮定するならば、日経平均は
2600円まで下落します。
その時期は、来年の2月です。
私は、そんなことはありっこない
と見ていますが、皆さんはいかがでしょうか。
奥村尚