奥村式資産運用術
From:奥村尚東京のオフィスより、、、
おはようございます。
今週に入り、東京もNYも、マーケットは大きく下げました。
新型肺炎の拡大が、世界レベルで経済に悪い影響があるという懸念が広がったためです。
2019年末くらいからだったと思いますが、中国の武漢で新型ウィルスの感染が数多く発見されており、
WHOはこれを、2019型コロナウィルスと名付けています。
中国では、野生動物を食用にする習慣があり、武漢の海鮮市場で売られていた野生動物に由来するとされています。
この市場で、ネズミ、ヘビ、オオカミなどが売られていたようです。
当初は、動物-人の感染のみであって、人-人の感染はない、と発表されていましたが、今や人-人の感染も認められています。
強い感染力があることを、中国当局も認めているのです。
SARS(重症急性呼吸器症候群)は、今から17年前に世界で猛威をふるいました。
WHOの調査では、感染者数8,000人、死者774人。
実に死亡率1割近いものでした。
これに対し、コロナウィルスは、感染者2,800人、死者80人です。
最終的には、感染者はこの倍、6,000人と武漢市は予想しているとのニュースがありましたから、死者も倍の160人には膨れ上がるでしょう。
SARSの1/3 程度の死亡率なので、SARSの時ほどの影響はないと思いますが、
SARSが蔓延した2002年11月から、2003年7月にかけての相場を参考に、SARSの影響を見てみましょう。
まずは、ドル円レートを見ておきます。
なんと、10円近くも円高になっています。
次は、日経平均を見てみます。
半年で、1割程度株が下がっています。
NYも見ておきましょう。
当時の相場が、SARSによってのみ影響を受けたとは言えないながらも、案外大きな影響が数か月続いた事になります。
中国はちょうど旧正月で、移動が多くなる時期です。
武漢の交通機関は運航停止、海外渡航禁止が発表されていますので、一定の隔離効果はあると思いますが、
中国景気の回復に遅れが出ることが懸念されます。
それでは、また来週お会いしましょう。
奥村尚