From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
おはようございます。
今回は、7月17日のブログで提示した
日経平均の動きに関する話です。
【問1】
7月12日の終値21,686円をもって、
翌営業日の終値を予想すること
【問2】
日経平均は2017年10月2日から、
2017年10月24日まで16連騰をしました。
16連騰が起きる確率を計算し、
何年に一回程度起こる事象であるか推計しなさい。
以上の問題です。
(実際の計算は、最後に付録として掲載しますので、
興味があればご覧ください)
ここでは、考察をしたいと思います。
問1の答えはこうでした。
日経平均の翌営業日である、
7月16日の終値の予想値は、21,602.8円。
68%の確率で21,567以上、
21,686円以下の範囲に収まります。
実際は、7月16日の終値は21,535.24でしたので、
予想のレンジを超えて下がったことになりますが、
概ね当たっていると思います。
ここで重要なのは、
-120円程度から
+130円程度の振れ幅は、
もっとも確率的に起こる事であり
いささかの驚きをもってみてはいけない、
ということになります。
問2の答えはこうでした。
0.000038204
これを頻度に直すと、
逆数を取って26,175となります。
つまり、26,175日に1回の頻度で、
確率的に起こるということになります。
既に東証は、戦後19,140日
営業しています。
分かりやすい数字に直すならば、
26日に1回確率的に起こることが
19日目で起きた
ということです。
案外、相場は確率の計算通りに言い換えると、
期待通りに動いていると言えるのですね。
では、また次回をお楽しみに。
奥村尚
P.S.
—ここから、問題と、答を記述します——
【問1】
今、日経平均は、21,685.9円(7月12日終値)です。
翌営業日(7月16日)の日経平均の終値を
信頼区間68%で予想しなさい。
なお、過去の日経平均日次リターンの
標準偏差は、0.1161325
日次リターンの平均は
0.0003190である(パーセントではない)
【答】
日経平均21,685.9円に、
日次リターン(0.0003190)を掛けると、そのまま翌営業日の
値上がり(もしくは値下がり)幅が計算できます。
+6.92円ですね。
従って、
翌営業日の7月16日の終値は、21,602.8円です。
厳密に回答すると、
68%区間では,1σ=0.1161325の
1/2のリターン偏差がありますので、
リターンに換算して、1/2σ=0.0058が日次リターンに±されます。
従って、日次リターン平均±(1/2σ)=0.006119から
-0.005481の間です。
計算すると、+132.7円から-118.9円の振れ幅で
翌日の終値は決まる。
よって、終値は、21,685.9+132.7=21828.6から
21,685.9-118.9=21567の間に収まることになります。
【問2】
日経平均は、2017年10月2日から、
2017年10月24日まで16連騰をしました。
16連騰が起きる確率を計算しなさい。
なお、日経平均は、過去日次リターンで、正の頻度は10135回、
負もしくは0のリターンの頻度は9005回でした。
【答】
11135+9005=19140
つまり、19,140営業日の中で、
あがった日が10,135日、
下がった日が9005日あったということです。
翌日に日経平均が上がる確率は、
10135/19140=0.52952
これを16乗します。
0.000038です。
%にすると、0.0038204%です。