奥村式資産運用術
From:奥村尚東京のオフィスより、、、
おはようございます。
先週は金利と債券についてそれぞれお話ししましたので、今回はそれらの関係性についてお伝えしたいと思います。
さて、日本では「日本相互証券」という会社が銀行や証券会社同士の取引を売買仲介しています。
日本相互証券は債券価格をロイターに提供しており、財務省もその取引データをもとに国債の金利を半年複利に直して計算し、HPで公表しています。
ちなみに業界では相互証券のことをブローカーのブローカー、すなわち「BB」と呼んでいます。
今後お話しをする中でBBという言葉が出てきたときは相互証券のことだと思ってください。
金利が変動する仕組みとして、債権価格が下がると金利は上昇し、債券価格が上がると金利は下がります。
いまの米国では債券価格が下落し、金利が上昇している状況です。
この仕組みは先週もお話しした通り、ある債券を99万円で買うと1.01%の金利である場合、この債券が99万円から98万円に値下がると、2/98=2.04%に金利が上がることからも理解できると思います。
さらに先週の続きになりますが、金利で最もよく使われる期間は短期金利と長期金利です。
この金利の期間は、債券の残存期間と一致しています。
本来の標準的な先進国の世界ではインフレがあるので、その分を見越して、長期金利は短期金利より大きくなります。
これを純イールドと呼びます。イールド(yield)とは、債券用語で利回りのことです。
横軸に債券の残存期間に応じて1か月、1年、10年、30年..とメモリをとり、縦軸に金利をとると、右上がりになりますね。これをイールドカーブと呼びます。
少し難しくなってきたので、このへんにしておきましょう。
いずれにしても、金利がもたらす原理を知っておくと非常に便利です。
金利が動くと為替が動きます。商品価格が動き、株式市場も動きます。
我々は相場に対峙するのですから、相場はどのような時に、どういう方向に動くのか、その理由や原理とともに抑えておきたいものです。
次回以降は、相場を読むのに役立つ金利に連動する動きについて述べてゆきたいと思います。
おたのしみに。
奥村尚