奥村式資産運用術

人工知能に勝てるのか?

From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

おはようございます。

奥村です。

今日は、人工知能に関しての話題に触れます。

つい最近、グーグルの開発したアルファ碁(AlphaGo)が、世界トップ棋士に3戦全勝と完全勝利したニュースが伝えられました。

現時点における人工知能の最高の成果といえるでしょう。

なんとなく、人工知能と聞くと、こうしたニュースは頻繁に伝えられて神格化され、あるいは、鉄腕アトムとか2001年宇宙の旅とか、あるいはスタートレックやスターウォーズなどに出てくるような、とてつもない能力をもった権化のような印象もありますが、現段階ではそうでもありません。

あくまで、観察し、考察し、次の手を考える、という処理を遂行する機械です。

(僕自身も人工知能の研究者であったし、今でも1980年代の日本の国策プロジェクト第五世代コンピュータの先生たちと交流があり、詳しいんです)。

考察する、という点では、人工知能は大変に優れています。

パターン認識、機械学習といった分野では既に完成の領域に達しており、能力に置いては人間を寄せ付けません。

コンピュータ技術の進化により、CPUやメモリが飛躍的に大きな処理をできるようになり、この卓越した能力によって、人工知能は碁だけではなく、将棋やチェスにおいても、プロを凌駕するレベルになったのです。

僕が小学生だった頃、地元札幌で冬季オリンピックがありました。

当時最高のコンピュータをIBMが提供し、全選手の成績管理を行って
ニュースになった事を思い出しました。

当時のこのコンピュータの価格は当時の安い物価の中でも何十億円だったと思います。

インテルの創業者が論文で発表した有名なムーアの法則というのがあり、集積回路は1.5年で密度が倍になるということを当てはめると、

40年後の今は当時の1億倍の能力がある事になり、つまりは、今やスマホ1台の方が40年前の最高のコンピュータより処理能力は高いはずです。

話を戻しましょう。

考察はコンピュータ処理なので凄いことがわかりました。

しかし、観察する力において人工知能は苦手です。

なぜプロに完勝するのか、というと、観察するルールが何百年も変わっていないので、次のステップ(=考察する)に容易に進めるからです。

これを相場に戻しましょう。

いま、IBMやグーグルをはじめ、世界中の証券会社が人工知能を使って相場の予想を始めています。

既にそれをアピールした投資信託もたくさんあります。

あ、そろそろ、僕の時間がなくなってきました。

せっかく良いところですが、次回に続きます。

お楽しみに。

奥村尚