From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
おはようございます。
ここ数日、暖かい日があり寒い日があり、おだやかな日があり、強風大雨の日もありました。
なんだか市況の話をしているみたいです。
ということで、今回は市況の読みについてお話します。
久しぶり、もしかするとブログでは初めてかもしれませんね。
相場のメカニズムに関して、まずはおさらいしておく必要があるでしょう。
日本は、日本の事情と理由があって、相場は動きます。
同様に、欧州には欧州の、米国には米国の、それぞれ事情と理由があって相場は動きます。
そして、それぞれの地域での理由は、為替、債券、株式市場を介して他の地域に影響を与えます。
全ての事情は世界同時にニュースで伝わるので、そこから解釈される心理要素も市場に大きく影響を与えます。
確実に言える事は、全ての金融市場は、市場参加者(=売買オークション参加者)「だけ」による需要と供給で価格がきまります。
相場は需要供給によって上がるか下がるかの単純な瞬間瞬間の動きです。
けれども、いろいろな情報が関与しているため、簡単に読み当てる事は出来ないですね。
ある瞬間読みが当たっても、次の瞬間には、当てた時と違うルールで相場が動いていると、同じ方法では当てる事はできません。
これが相場の難しさであり、面白さでもあります。
前置きが長くなりました。
まずは大きな流れを読んでみましょう。
為替と日経平均をグラフにしてみました。
明確に動きが変わった日に縦線をいれてあります(2月21日前場まで)。
この縦線がルールの変更日になると考えながらグラフをご覧ください。
ルールが変わる以上、それまでと同じ考えや読みは通用しません。
最初の縦線は、ブレクジットです。
英国のEU離脱は特に心理的な震撼を与えましたね。
次は参議院選挙です。
自公の安定政権に市場は安心感を覚えました。
その次は、トランプ新大統領の決定です。
その後にトランプラリーと呼ばれた上昇相場がやってきたのは誰もが知るところです。
最後の縦線は、1月24日です。
この日までは為替だけに反応して相場が動いていましたが、この日を境にそれまでほど反応しなくなってきました。
ブレクジットとか参議院選挙、新大統領のような明確な大きなニュースはありませんが、明らかに動きが変わった日です。
日程的には、第3四半期の企業決算が理由と考えられます。
かつ依然として為替は支配的でもありますね。
とすると、今は業績と為替の双方が主要なルールとして相場を動かしていることになります。
第3四半期の企業業績を終えた段階で上方修正は東証1部500社の集計では約100社、下方修正は約30社でした。
今年度の為替レートは、今期(4月1日から2月21日まで)の平均が108円です。
現時点ではこの平均より5円ほど円安なので、当期決算には良い影響があるでしょう。
他にも理由を探せば相場を動かす理由はたくさんありますが、大きなルール変更を意識することがまず大切だと思います。
それでは、次回をお楽しみに
奥村尚